Eno.704 アスエリオ

アスエリオの手記8

斧は持ってないから、
森へ探索に行った
少し木材を手に入れられたので
倉庫に投げた

かなり遠くに雨雲が見える
後で雨が降るのだろうか
桟橋の完成と雨が降るのと
果たしてどちらの方が早いのか

そう言えば私たち、
最低限の名乗りだけはしたけれど
みんなが何処から来たのかとか
その辺りの話、まだだなって

ふと思っただけなんだ

この漂流が終わったら
みんなとは別れてしまうのだろうけれど
あなたは誰で、何をしてきたひと?

“チーム”の仲間に
お土産話を持っていきたいだけなんだ

  ◇

姉さんの名は、イルメリアという
私の双子。髪も目も同じ色
私と同じ色の髪をポニーテールにして
女の子らしくワンピースを着ていた

姉さん 私はそのまま、
イルと呼ぶことがある
ティアリーみたいに素直な感情表現
姉さんは魔局に抗い続けた

姉さんが遠方で術を使い
近場の敵は私が体術で倒し
時に私も遠方から援護射撃をして
ふたり、相性は良かった

仲の良い双子
チームジェミニのこの名前は、
リーダーであるジェミニと、
私たち双子ジェミニから来ているのだろう

苦しい境遇から、心を封じた私と
逆境ゆえに心を燃やした姉さんと
私たち、まるで正反対だ

姉さんの瞳の奥には、
いつも炎が燃えていたんだ