Eno.70 佐々木 真名

(09)

お葬式は、ネットで調べた通りの順番だった。

湯灌で腫れた彼の肌を見た瞬間から、ずっと泣いていたと思う。人間ってこんなに涙流せるんだなって、驚いた。

骨上げもまた、思っていた通りの順番で。枯れた涙の代わりに全身を包む寒気がとても嫌だった。

私より10cm大きかった筈の彼は、そうしてあっという間に抱えられるサイズになってしまった。

未だに信じられない。現実感がない。
受け入れられないって、こういう事なんだな。

……。
まあ、そのせいでこの島の皆との会話で雰囲気サゲちゃった訳だけど。じめじめとかマジ妥当だよ。

もう誰にも死んで欲しくない気持ちが大きい。彼の趣味と向き合うのは正直とても辛いけど、やれることを取り敢えずやろうって思ってる。

みんなと食べるご飯はとても美味しかった。会話も楽しかった。呼び名とかお決まりの話題だけど、考えることはバラバラで面白かった。これは現実。嘘なんかじゃないし……嘘にしちゃダメなものだと思うの。

ご飯にハンカチ、本当にありがとう。
私、ちゃんと生きてていいんだなって思えた。