Eno.232 伊藤看良

無人島メモ5

雨がよく降って水がたくさん飲めた。
拠点で寝て、体力もぼちぼち戻ってきた。
飯と風呂が足りない程度かな……。

水浴びはしてるけどお風呂に入りたくて仕方ない。
気持ちよさだけじゃなくて、衛生的にもあったほうが良いと思う。
どうにか作れないだろうか。


轟にごはん食べさせてみた。
やっぱり雰囲気が……なんていうか……アバンギャルドなのは変わらず。
渡したものは食べてるが、元気すぎてメシを忘れてないか気が気でない。

撫でてくれた時の轟は若干正気っぽく見えたんだけど。
おてて握って欲しすぎて幻覚を見ていた可能性が存在する?


菊月には軽率な言葉を謝れた。
これでどうにかなったとは思ってないが、居づらい理由を減らしておくほうが今は大事だ。
俺が拠点にいるから入りたくない……とか思われるとよろしくない。

それに、怒るべき相手だけに怒るのはとてもエネルギーの要ることだ。
第三者への八つ当たりは有用な自己防衛になる。
この状況であいつからその選択肢を奪うべきじゃなかった。


思考の隙には気付けてしまう。
表した感情が本心かどうかも結構わかる。
効率的な尋問、あるいは支配的に話を進めることを目的とした所見。
仕事で鍛えられたのはその段階まで。

友達付き合いにはクソの役にも立たない。
いっそ何も気付かないほうが、菊月とは上手くやれたかもな。