Eno.325 鮫島飛鳥

わかんねえ

マナぴがパンを食べていた。
木の実をすりつぶして、窯で焼いたっぽい。
味は絶対パン屋のパンの方が美味いだろ。
でもマナぴはなんだか穏やかな顔してた。

マナぴが持ってたじめじめが、ちょっと方向変わったっつうか、棘が一本二本抜けた感じ。



じめじめって、続かないのか?
ゾクッとさせるようなヤバさって、続かないのか?
……マナぴは別に望んでねーだろうし、アイドルじゃねえからそんなの無い方がいいと思うけど

人ってケッコー簡単に変わるんだ。
……いや元々のマナぴは別にじめじめじゃないだろ。
大切って感情を知ってて、それを失って、そんで、あんだけじめじめになった。
……”落差”か。
静と動、明と暗。
両極端に大きく振って大きな差を生み出す。
それが人を惹きつける……ってやつ。


……っつっても、アタシが知ってんのはただのそーゆー知識。
アタシに大切なものなんて、なんかあったかな。
やっぱよくわかんねーわ。