Eno.338 物好きな吸血鬼

吸血鬼の身体

さて。ここ数日、不測の事態に陥ったものの
全員の協力の末に環境が安定したため、記録を始めようと思う。

本当のところは体の不調で何も手につかないためである。
せっかくなので、この不調について考察しよう。


前提として、吸血鬼という種族の体から書き記す。

『吸血鬼』と一括りにするには、その生まれ育ちによる差は大きい。

これは繁殖をする人間その他動物においても遺伝子のパターンで再現されることが多いが
吸血鬼の場合は、増える方法が繁殖だけではない。
吸血による眷属化、同じく吸血による同胞化。
概念というほぼ無に近い存在から生まれる呪いのようなもの。
生物が死を経て吸血鬼になる、など。

これらは"遺伝"にあたる過程を正しく踏まないことがある。
特に吸血に由来するものは、身体の中で起きていることは遺伝ではなく支配に近い。

つまるところ、吸血鬼は
生き物としての増え方をしないが故に、個体差が激しく
ひとつの言葉で括れないほどの生態パターンがあると、私は考える。


……話が脱線した。

結果から言うと、この不調は
一定の基準が存在しない、『吸血鬼』種族においても
全員、もれなく、同時に発現する
単なる身体的不調だ。

空腹が続けばどんな生物も本来の力を出しきれない。
それは、吸血鬼という一種の生物の因果から外れたものでも同じ、ということだ。


毎日ご飯を食べて寝る。
どんな種族でも、それは大事なことのようだ。

ふつうによく食べ忘れるので覚えておきたい。