Eno.275 君影 早霧

3日目 離島


息が詰まる。食事が喉を通らない。

だから食べられるときに少しずつ、
果物や野草、小振りな魚なんかを口にしていたけれど。

そのせいで余計な心配をかけてしまった。
きっと不信感も抱かせた。
いっそう、どうすればいいのかわからなくなる。

私は心配をかけたくないだけで。
皆に食べて元気でいてほしいだけで。
それだけのことが、どうしてこうも難しいのだろう。

喉を通りやすいものだけを食べるより、
苦しくても皆の前で詰め込めば安心してもらえるだろうか。

……どうせ、無理矢理にでもすすめられるのなら。
私の言葉を信じてもらえないのなら、
自分からそうした方が幾分かは楽かもしれない。

少しだけでも食べているのは本当なのに。
私なりの精一杯の生き方は、どうやら認めてもらえないものらしい。

この島は、寝ても覚めても息苦しい。