Eno.96 バイパー

十九頁目

嵐が来そうだった。

気が急いていたのだろう。
より大物が捕れるという銛を持ち、海へ出かけていた。
気が急いていたから、失念していたのだ。



拠点に戻り、ジャケットを羽織ってしばらく服を乾かす羽目になった。
今度から海へ潜るときは服を脱ぐこと。


学校の話、家族の話を聞いた。
私には混ざることはできない。
だけど聞いていると、暖かくなった。
けい君に今の生活は楽しいかと聞かれた。

楽しいに決まっている。どんどん手放し難くなる。