Eno.508 菊月澪

空に雷雲

拠点へはさほど戻らなくなった気がする。
あくまで気がする程度だけれど。
半日に一回戻るか戻らないか、といったところか。

割れたメガネをあきらに渡した。
あきらの様子を見る限り、もう生活に問題はないのだろう。
それでも精神的な問題が落ち着いているかどうかは分からないが。
手持ちが多すぎて、壊れたメガネは邪魔になる。
捨てるに捨てれないけれど、捨てられたら諦めはつく。


雷の気配がする。
拠点へ帰らないと。そう考える理性とは裏腹に、口端が吊り上がっている姿を水面を通して見た。

高揚感がある。
本当にらしくない、と思うけれど。


今、とてもワクワクしている。