Eno.2 ロン

あらしだ。

あらしだ。あらしがきた。



ひとが、みあたらなかった。



おれは、いこうとした。



いけなかった。







…。
結局、オレは役立たずだ。本当なら制止を振りきってでも、吠えてでも、飛び出したかった。そうすべきだったかもしれない。でも、出来なかった。
オレはそういう狼なんだ。
大事なところで決断できない。
バカだから考えることが出来ない。

悔しい。悔しい。
オレはいつも助けられてばっかりだったから。
あの時、助けられた分を返すことが出来なかった。

…多分、だけど。オレが行ったところで、あいつらは、嬉しいと思ったのだろうか。…ううん。多分、

あぁ。

本当に、バカなんだな。

記憶が、帰ってきた。






その日は、今みたいな雨がひどい日だった。
その日オレは、















幼なじみだったペルラと緑仙を、傷つけた。