神崎の手記(嵐を経て)
色々起きて気持ちを整理するのに少し時間が掛かった。
天候が良くないとは思っていたが、たちまちにそれは嵐という形に変化した。
雨のままであったならそれで良いと天候の変化に注目していたが、
風雨はドンドン勢いを増し、拠点の外に居る事でさえ危険な状況になった。
拠点の建築に携わっていなかったが、作った者の知識と腕が良かったようで、
万一に備えて完成を急いだ壁材と共に俺たちを危険から守ってくれた。
雨天からの学びもあり、倉庫には水や食料も蓄えられていたから、
外に出る事が無ければ危機は回避出来るだろうと考え始めた頃。
まだ帰って来ていない人達がいるという報告が耳に入った。
俺はここでようやく拠点内に居る者の確認をしていない事に気が付いた。
ニシュと、よく魚を獲って来てくれる長身の女性が居ない。
俺はそのまま飛び出そうとしていた。
……ルーシーの適切な指示があったおかげで思いとどまる事が出来た。
捜索は医療知識もあり、
最初にそう指示を出す事が出来た彼女以上に適任な者は居なかった。
大勢で出ればそれだけリスクも高まる。
捜索に数名必要であれば恐らく彼女は数名に声を掛けて外に出ていただろう。
帰りを待つ中、最悪の結果ばかりが頭に浮かんだ。
壁材作りの完成を急いだ理由はそういったモノが嫌という程に理解出来たからだ。
頭の中で一つ否定しても次々に悲惨な状況が脳裏をよぎる。
ずぶ濡れになったルーシーとニシュが帰って来た。
彼女が言うにはまだ帰って来ていない女性の安否も確認出来ていて、
適切な処置は施したとの事であった。その幸運に感謝してもしきれない。
緊張の糸が切れ、俺は横になっていた。
天候の行く末や拠点と壁材の状態ばかり見て、
本当に見ないといけないモノを見れていなかった。
ふと、気配を感じてそれを見る。ニシュが傍に居た。
本当に見ないといけなかった人がすぐ傍にいる。
俺はその姿を見ている内に、この島に来て二度目の睡眠を取る事になった。
起床後にこれを書いている。
大活躍をしたルーシーに兼ねてより作ろうと思っていた煙草を贈りたかった。
フィルターの素材は平たく言えばプラスチックだが、加工技術がない。
この島では作る事が出来ないモノだと薄々気づきつつある俺は、
どうしてもそれが作りたくなった。目途は全く立っていない。

天候が良くないとは思っていたが、たちまちにそれは嵐という形に変化した。
雨のままであったならそれで良いと天候の変化に注目していたが、
風雨はドンドン勢いを増し、拠点の外に居る事でさえ危険な状況になった。
拠点の建築に携わっていなかったが、作った者の知識と腕が良かったようで、
万一に備えて完成を急いだ壁材と共に俺たちを危険から守ってくれた。
雨天からの学びもあり、倉庫には水や食料も蓄えられていたから、
外に出る事が無ければ危機は回避出来るだろうと考え始めた頃。
まだ帰って来ていない人達がいるという報告が耳に入った。
俺はここでようやく拠点内に居る者の確認をしていない事に気が付いた。
ニシュと、よく魚を獲って来てくれる長身の女性が居ない。
俺はそのまま飛び出そうとしていた。
……ルーシーの適切な指示があったおかげで思いとどまる事が出来た。
捜索は医療知識もあり、
最初にそう指示を出す事が出来た彼女以上に適任な者は居なかった。
大勢で出ればそれだけリスクも高まる。
捜索に数名必要であれば恐らく彼女は数名に声を掛けて外に出ていただろう。
帰りを待つ中、最悪の結果ばかりが頭に浮かんだ。
壁材作りの完成を急いだ理由はそういったモノが嫌という程に理解出来たからだ。
頭の中で一つ否定しても次々に悲惨な状況が脳裏をよぎる。
ずぶ濡れになったルーシーとニシュが帰って来た。
彼女が言うにはまだ帰って来ていない女性の安否も確認出来ていて、
適切な処置は施したとの事であった。その幸運に感謝してもしきれない。
緊張の糸が切れ、俺は横になっていた。
天候の行く末や拠点と壁材の状態ばかり見て、
本当に見ないといけないモノを見れていなかった。
ふと、気配を感じてそれを見る。ニシュが傍に居た。
本当に見ないといけなかった人がすぐ傍にいる。
俺はその姿を見ている内に、この島に来て二度目の睡眠を取る事になった。
起床後にこれを書いている。
大活躍をしたルーシーに兼ねてより作ろうと思っていた煙草を贈りたかった。
フィルターの素材は平たく言えばプラスチックだが、加工技術がない。
この島では作る事が出来ないモノだと薄々気づきつつある俺は、
どうしてもそれが作りたくなった。目途は全く立っていない。