Eno.186 Leonhard.H.P

漂着者たち-3

(書き損じの裏に走り書きがされている。明らかに読ませるための字ではない)

癒しを感じるのは、もちろんヒトに遠い姿の特権ではない。
そもそもヒトの定義すら曖昧なものだ。ヒトに近い姿であっても、実情はそうでない可能性は否定できないだろう。
私が、人間であると名乗っても滅多に信じられないようなものだ。何もおかしくはない。

・全身防寒着の子
顔も含めたほぼ全身が覆われており、表情等はうかがい知れない。
暑さに参っている様子もあるが、脱ぐ気配は見えないので事情があるのだろう。

・メンダコを名乗る子供
当初は警戒心が強く岩場にひっそり隠れていたようだが、今ではすっかり馴染んでいる。
海がホームグラウンドらしいが、陸上でも活動はできるようだ。

そして、面白いことに漂着者の中には子供というほどではないが年若い少女たちも複数人いるらしい。
彼女らを未だ厳密に区別することはできないが、単純な観察不足だろう。

傷だらけで甘いものの料理に勤しむ子、その子と仲が良いらしい子、主に大規模調理や治療器具の準備をする子……なぜか水着姿の子。

現時点で分かっている状況はこの程度だ。しばらく仕事ができなかった分、職業的な力量も衰えただろうか……。