Eno.96 バイパー

二十三頁目

思っていたほど辛くはなかったが、暑さでうまく休めない。

何度も浅い眠りの中で寝返りを打っていると、嫌な夢を見る。

私がエージェントになって間もない頃、社の上層部にある新聞記事を見せられたことがあった。

私を奴隷として乗せていた船、船長の家族が私の所有権を主張して情報を集め、探しているのだという。
行きたいかと問われた。


悪趣味だ。思い返して改めて、そう思う。
彼らは知っていたのだろうから。