真実の書 九頁目
人に助けを求められない人間は、
人が思うより簡単に死んでしまう。
それは、幼い頃の僕自身がそうだったし、
野生を生き抜いてきた真白野君だってそうなのだろう。
僕が今を生きているのは、単に運が良かっただけで、
今回大事に至らなかった真白野君もまた、
運が良かっただけなのだろう。
紙一重なんだ。
その境目は。
だからもし、その境目を踏み越えないで済むのなら……、
僕はどんな馬鹿だってするさ。
そしてもし叶うなら、眼を覚ました真白野君の視界に、
威嚇すべき敵ではなくて……そこに居ても良いんだと、
そういう景色が映りますように。