Eno.432 シナイ

失敗談

「話して楽しい失敗談、悪魔って滑りがち」


僕がまだひとりだった頃。
つまり存在が始まったとき、頭に生えてる角は4本だったんだ。
それはもう立派な羊の角も一対余分にあったのさ。

それがどうして減ったかというと、僕の完璧な治療
借金を踏み倒した人間を追ってるときに言われたんだ。

「そんな角が生えてるから、頭が重くて追いつけないんだろ」

ブチ切れるあまり、借金のカタを取る前に【自主規制】した。
事実だったせいだよ!
角が大きくて立派な鹿とか沢山いるけど。
それは四つ脚で、見合った身体構造をしてるからであって……。
二本足の僕はよく肩凝りに悩まされてた。

ほんと、早く大人になりたいと思ったね。
首が子供の胴回りくらいあるゴリマッチョがいい。
マジで。
せめてメネさんくらいの筋肉がほしい。

(あっ失敗談はさっきの【自主検閲】部分だよ)


でも気付いたんだよね。
重いなら減らせばいいじゃん。
追いつけないなら先回りして罠に嵌めれば解決。

そういうわけで僕は2人になることにした。
山羊の僕と羊の僕にね。
天才……。

で、どっちの性別どうするかで大喧嘩になったんだけど……
気分で変えようってことで、自宅半焼で済んだ。

それから何にもならない自由さにも気づいたんだよ。
とにかく最高になったってこと。フフフ。


ちなみにこの時は家燃やしやがって、って兄さ……
今は姉さんか、
姉さんに謹慎処分7日を食らった。