Eno.795 ロカ

甘みを堪能する男

飴できたー! アトラスにあげたー!
嬉しそうな顔してくれちゃってぇ。俺も嬉しいぞ。ぬふふ。

パンを卵と砂糖と羊の乳っぽいの混ぜた液につけて焼いたやつ!
が! できたー! みんなにあげたー!
クィラさまがはんぶんこしてくれた~~~!

料理なんてろくにやったことないけど、本は読んでてよかった。
まぁ読むっつか、うまそうな挿絵眺めてただけだけど。
ついに実物とご対面したぜ。ふわふわのお菓子。うまかった~。

そして雪みたいなものを、突然渡された。
…ってことは、きっとヴィニアから。
冷たくてしゃりしゃりでふわふわで……甘い!
これがあれかなぁ、噂だけ聞いたことある、カキ氷ってやつ。
金持ちの菓子~! 暑さを乗り越えた身体にしみわたる~~~。

はしゃいでたらクラリスに微笑まし気な目を向けられた気がする。
俺の方が6つお兄さんなんですけどぉ! 説得力ないけどぉ!

アトラスはあんがい子供っぽいところもあってなんか安心。
と思いきやちょっとハラハラさせられる時がある。
暑さか? あの暑さにやられたんか? 無理してないかな~。