Eno.322 Type-R

8日目

びゅうびゅうと風が吹いている。
雲の流れが早い。これはまた天気が凄まじく荒れるだろう。
凄く熱くなったり雨風が吹きすさんだり、
この島の天候は随分と人間に対して優しくない。
またしばらく拠点に籠る事になろうか。
前回と違って少し暇つぶしを出来るくらいには余裕があるから、苦痛というほどではないのだけれどもね。


昨日は沢山の薪を割った。
というと本当にそれだけになってしまうなあ。
音頭をとってくれてるものがいるお陰で纏まりはあるし。
無人島探索での負傷は目立つものの、
ネヌもイザヤも順調に体力を取り戻している。
僕も完璧に元気になったものだから、
風呂に入る前にはギザギザの葉を齧ってプラ材を得るまである。
まあただ、今後船に向かう時は危険が多い所だから。
気を付けなくてはならないのだけれどもね。


しかし、研修目的を鑑みれば相変わらずコミュニケーションが不足している。
オリジナルはこの辺りではもう円滑に仲良くしていたのだけれどもね。

とはいえ、別に、どうでもいいのだ。僕にとっては。

上司の指示に従うつもりなんてないことも、あっちにはお見通しだろう。
ただ、それを全て解ったうえで僕に全てを許しているということは、
僕自身の思考や行動、ともすればその結末もすべて見えていて。
その上で問題なし、あるいは、想定通りなのだろうな、とは思っている。


……だからといって、他の道を選ぶつもりはない。
ああ、だからきっと、僕がジーランティスへ研修へ向かわせられているのだ。
他の11体では、成立しない。