Eno.593 モンタニエ 紫之

漂流3日目

失敗した。

離島で何か使えるものがないか探しに行ったら鋭利なものを踏んでしまい
足を怪我して動けなくなってしまった。
結論を言うと、御伽屋くんが助けに来てくれたから大事なかったけど
ボタンの掛け違いみたいに何かが噛み合わなかったとしたら?
そんな結末ばかりが脳裏をよぎりとても心細かった。
普段は愉快な事をしている人だけど、あの時の彼はかっこよかったな。
でも、だからといって寝顔を見ていたのは良くないと思う。
メッ!!

その後、後部くんからフラワーティーを貰った。
森で後部くんが疲れて動けなくなったと聞いて
綺麗なお花をお供えした時のお返しなのだろう。
律儀にお返しをくれるとは思わなかったので驚いた。
別に気にしなくてもいいのに。
ありがとうね、あの時のお茶……実はまだ飲めてなかったり。
なんだか飲むのが勿体ない気がして。

みんなにも心配をかけてしまった。
梟澤くん……いや、梟澤ママから叱られちゃったりもした。

みんなが優しいから勘違いしてしまいそうになる。
わたしは……わたしはそんな価値なんて無いんだよ。
もっと頑張らなきゃ……完璧なわたしじゃなきゃいけないんだ。

そうじゃなきゃ……わたしは……。