Eno.657 レックス

無題

ここにきてからずっと、たのしかった
でも、かえったら、きっと。
また、みんなにとっては わるいこと たくさんして
そうやって、いきていくしかないから。

さいきん、そんなことを ずうっと ぐるぐると
かんがえるようになっていた。

ここにいれば、しあわせだ。
ここは、しあわせだ。

ごはんをたべられる。
それも、おれなんかにもったいないぐらい おいしいごはん。
みずも、あんぜんなものを のめる。

おびえて ずっとねていた。
でも、ここなら みんな いいひとだから。
あんしんして、ねむれる。

だれかが、えらいねって、いっぱいほめてくれる。
やさしくしてくれる。

おれなんかを、しんぱいしてくれる。
むりしないでねって、がんばりすぎだって。
おれなんかを、みてくれる。

おかーさんは、よくわからない。
かぞくも、よくわからない。
けど、いたら、きっと
こんなに、あたたかかったんだろうと。


ずっと、ここにいたい。
みんなとたのしく、くらしたい。
なんて、わるいこと おもうようになった。

おれ、わるいこだから。
ごめん、みんな、かえりたいはずだよね
かえりたく、ない


でも、でも、でも
そんなの、だめだ。
みんなきっと かぞくとか がっこーとか あって
まっているひとがいて。

だから、ちゃんと。
かえさなきゃ、かえらきゃ。
みんなで、かえらなきゃ。


だから、おれ
がんばるから。いっぱい、がんばるから

かえったさきが また、
それでもがんばる、から、