Eno.21 御伽屋 紺

おとぎばなし 4夜目

「この島に流れ着いた時、誰もが手にするボトルシップ。
 僕の手紙は父の字だった」


「去年10月、人体消失マジックへの挑戦中に、
 水槽の中に居たはずの父は突然消えた」


「消えた父は何故かこの島へ流れ着いた……
 島への漂着には…水に溺れることが条件なのかも知れない」


「でも手紙を見る感じ、
 父さんは島からの脱出成功している。
 それなのに、まだ家には帰ってこない……」


「……なら、答えは一つだ」


「手品師の父はこの島で魔法の存在に触れた。
 魔法の世界に憧れて、そちら側へ旅立った」


「つまり、家族を捨てた」


「……その気持ちが痛いほど分かる僕も、
 この島を旅立つ時にそうなるのか?」