Eno.77 影宮流壺

流壺の手記4


 また嵐が来た。覚悟は出来てる。隅っこの方でひとり、耐えていた
 君影さんがタオルケットを作ってくれた。伊智がそっと寄り添ってくれた。身体は冷えたけれど、あったかかった

 おれなりに、頑張るよ ありがとう
 役に立てなくてごめん

 でもまだ調子が悪いから。時間はあるけれど、少し休んでいよう

 こんな感じで学校、何回休んだっけ
 出席日数は足りているはず。けれど体調不良以外の休みを増やさない為にも、退魔師活動での無茶は程々にしておかないとな

 学生が終わっても、退魔師は続けていくつもり。おれは非日常から来た存在だし。“普通”には、なれないよ

 ヤマトワの国には当たり前のように怪異がいて、それを倒す為の力がある人たちがいて。力があるのなら、それを活かすことが当然で。影宮の家はそんな退魔の家系のひとつで

 最愛を守ることは出来なかったし、島に災厄を呼んだのはおれだけれど。この手に力があるのなら、それを活かしたことをしたい

 みんなはこの先、どうするのかな