Eno.78 淡島陽葵

17.船、それはどこからきたんだろう

 歴史の教科書や文献に出てくる西洋の古い木造船が漂着しました。
みんなもびっくりしました

荷物を預けて私も視察に飛び出しました。
あの形式なら花火を打ち上げるのに適した形の大砲があるはずと。
大砲は見つからなかったけど期待以上の収穫がありました、積み荷に状態のよいトマト缶お米がありました!
何日かぶりにお米が食べられるかも。

ほぼ同刻に視察にいったみんなが収集してきたものの中に不思議な石が有りました。
まるで、御神体のような。
いままで見つかったものを組み合わせて何に使えるか探っていたら、お供えとして使った石碑と全く同じものを読める状態に復元してしまったの。
 私が"いた"世界では、さっきの現象を超常現象って呼ぶけどどうも実在していてその存在は必要な人だけが知っているんだ。元村のみんなが知っている精霊さまもそのひとつだと考えられています。
 現に、あのゲリラ台風に巻き込まれてここに流れ着いたんだ。精霊さまはいる。
だけど、ここにたった一人を避難させる分しか力が残ってなかったんだ。




 難破船のことを
「救助してくれなさそうな方の船」
とよぶとか最高過ぎるよ、ニシュちゃん。
あぁ、何だかんだ彼女の的確な発言に助けられているんだ。

 もしも…いいや何でもない。

彼女の普通を私たちの普通で上書きしちゃだめだ、
そんなことをしてしまったら精霊さまを怒らせたあいつらと同じになっちゃう。