Eno.2 ロン

どくはく

ふねだ!!

おっきいふねがながれついていたぞ!

そのなかにはみたことのないものがたくさんあってな、たからのやまだったぞ!

たんさくのしがいがあるってやつだ!
もっとさがしたいぞ!

書き置きはしたけれど、やっぱりみんなに心配された。
結局、あの石は見つからなかった。
見つからなくて、飛び出したから拠点に帰る顔もなくて、どうしようもない時に、ルーシーが来た。
ヤバ、よりによってとは思ったけど、ルーシーは優しかった。
でも、彼女は自分のことを偽善者とか、臆病者とか言っていた。
そんなこと、ないのに。
でも本当は、そんなことを言う資格なんて、オレにはないんだ。
ないのに、言ってしまった。

偽善者はオレだ。
狼は嘘つきなんだ。
明るく元気にしていたのは、そうでもしないとやっていけない心が壊れて化物になってしまうから、
無理するのは、そうでもしないとみんなの役に立てない役立たずなんて言われたくないと思っていたから。
な?オレは、嘘つきだろ?
オレは、狼だから。
だから、欲しいものなんて見つからないんだ。

ごめん。

ごめんな。

ごめんなさい。



あの漂着船でも石は見つかったそうだ。
見つけた人たちはみんな誰かのために動いていたような良い人たちだ。
…でも、諦めたくない。
見つけて、見たいんだ。星を。

でもこれって、私利私欲だよな。