Eno.383 梟澤 福尾

弟と妹

五人兄弟の長男として生まれたんだ、俺。

両親は遅くまで共働きで、四人とはちょっと歳離れててさ

だから昔からご飯も、弟たちの世話も、掃除も、洗濯も全部やってた。

得意って程じゃないけど、それなりに器用だから上手くやれてたし

今もそう、ずっと続けてて。だから早く帰るんだけど……。

趣味の時間とか、自由な時間って、あんまり無くて

……だからせめて「自分の事」を考える為に、肌のケアとか、化粧とか始めたんだ。

その間だけは自分を優先するように、って。

まぁ、結果として俺は可愛くて綺麗で格好良いワケだし?別に、良いんだけど

……良いと、思ってたんだけど。

俺が大事にしたい人達は、俺の事を大事にしてくれて

だからこそ噛み合わないって言うんかな。何か……ううん、言葉にし辛いなぁ。

……むーん。

此処から先は、何度も文字を書いては消した痕しかない。