日記 その17

それはそれは仲の良い 2頭のきょうだいがおりました。
◇◇◇
フネがあった、らしい。
色んな新しいものとか、ピカピカとか、食べ物とか、
いっぱい見つけたみたいで、倉庫に知らないものが溢れてた。
昨日の夜は何だか難しい話をしていたようだ。
氷室の中にも 少しだけ聞こえてきた。シャチは耳が良いんだ。
ヒトそれぞれなんだなぁ。
シャチの雄は、大人になると群れを離れ、
子を産み育てて帰ってきます。
帰ってくると言う者を心配する気持ちは あまりわからない。
だって、帰ってくると言うのなら、帰ってくるのだろうから。
でも、きっとそうやって 心配を積み重ねて、それが空まで届いたのが、ニンゲンという生き物なのだろう。
シャチは強い。強くて怖いもの知らずだ。
そしてそれが、致命的にはたらくことだって、きっとあるのだろう。
フフ。
せっかくヘニョヘニョになったのに、二足で大地を踏みしめているのに。
頭だけは どうしても海の中のままだ。
できないことは、勿論頼っているのだが。
シャチは手先は不器用だからな。
ワタシにできることは、随分と少なくなってきたみたいだ。
そうして、変わらず穏やかで 少しだけ寂しげな歌声が
静かに響き渡るのでした。