Eno.694 源柚月

五日目のキロク

………

「だから、ユズキを人形みたいに扱うなって言ってるんだよ!
 それでも母親なの!?こんな 何この服!?こんなの同年代の子でも着ないよ!?」
「物分りの悪い子ね、本当に…義理姉さんにそっくり。
 いい、ユズは ユズは女の子になりたいのよ。ね?ね?そうでしょユズ…

 ……恥ずかしくないわ、あなたのことは、わかってるのはお母さんだけ、ね?
「………………。」

「お父さんもなんか言ったらどうなの!?」
「……ユズはかわいいからなぁ。なぁ、シオリ 母さんの言うことを信じなさい。」
………はぁ〜!?


…………

「ユズキ、ユズキ。いこう、こんなとこ出て、おねえちゃんと暮らそう。」
「………、………。」
「叔父さんとこに、いこう。大丈夫、おねえちゃんにまかせて。
 おねえちゃんがついてる。大丈夫だから。」


…………………。




「…あーおき 深山に かぜなーりてー…」


「ハテコーにきて、よかったぁ〜。」




みんなのことを信じてもいい。私が、いずもりクンのことを、好きでいても良い。だいすきでいいていいんだ。伝えても、大丈夫。


「かえったら、おねえちゃんと叔父さんに…
 ありがとうって、ちゃんというんだ…。」