Eno.756 クラリス・パーペチュアル

夢のようなひと時を

この無人島に、何となく『もり夢島むとう』と名付けた。
クィラが居る事、過酷な生活の中、せめて少しでも安心するように。

アトラスは夢見が悪いらしく、記憶を失う前の、戦火の夢をよく見ているらしい。
それなら、なおの事、優しい夢を見てほしいと、私は静かに思った。

クィラの話は、どこか不思議な響きがある。
元の世界があるのか、そこではどんな存在だったのか。

ただ、少なくとも、怪物と断じてしまうのは違う気がした。