想いの力が束になる
遠くの空が暗い。
嵐が去ってまた嵐が来るらしい。
この島の気候は本当に安定しない。
ただ、嵐はまだじっとしてればいいけど、暑いのはどうにもならない。
もう勘弁だ。その気持ちはみんな同じなんじゃないかと思ってる。
大きな計画が複数進行しているらしい。
謎の石を使ってなんとかする計画と、難破船から発見された設計図を使って脱出用の船を作る計画。
それに片菊の花火計画も忘れちゃいけない。
素材集めは他の人に託すしかないが、俺にもやれることはある。
全てを成功させられるのが理想だ。
きっと俺達ならできるはずだ。がんばろう。
アヒルバトルをした。
今度は俺が戦うことになった。
対戦カードはミミックの『グリード・エルドラド』。ミミックコーポレーションが財力を投じたといわれる脅威の金属性重量級アヒルだ。
そして対するは俺の『フライングタイガー』。炎の力を宿すバランスタイプだ。
フライングタイガー……。
かつて力に溺れかけた俺を見放さないでいてくれた大切な相棒だ。
こんな場所でも力を貸してくれるとは、俺を認めてくれた証拠なのかもしれない。
閑話休題。
フライングタイガーとグリード・エルドラドがぶつかり合おうとした瞬間、グリード・エルドラドがパワータイプであると気づき急旋回するフライングタイガー。
そう、重量級の強みはそこだ。
重量級は肉弾戦にはめっぽう強く、生半可なパワーでは通用しないという圧倒的アドバンテージを持つ。
俺のアヒルはバランスタイプ。正面からでは勝ち目など無い。
だから俺は勝負に出た。
そう、かつて力に溺れていた時に使っていた炎の力。
先輩に貰った力を。
あの時は使いこなせなかったけど……、負けられない闘いがそこにあるから。
だから俺は勝負に出る。
──『バーニング・レッドタイガー』を発動させたんだ。
もはや賭けでしかない。
でも圧倒的で強大な力を超越するためにはこれしかなかったんだ。
それでも耐えるグリード・エルドラド。
まもなく力尽きそうなフライングタイガー。
そして最後の力を振り絞って……。
もうもうと立ち上る湯気の中。最後に佇んでいたのは、フライングタイガー。
俺は、俺達は。
勝利を掴み取ったんだ。
これは想いの力が束になったから掴めた勝利だ。
最後にミミックと熱い握手を交わし今回のバトルは幕を下ろしたのだった。
アヒルバトルに大切なものがなんなのかを確かめられた、俺達にとってターニングポイントとなり得る闘いだった。
ありがとう、ミミック。ありがとう、グリード・エルドラド。
アヒルはみんなで楽しむための道具、あるいは相棒だ。
アヒルバトルを見るたびにそう思うんだ。
俺の魂にふたたび火が灯った……そんな気がする。
ありがとう、フライングタイガー。
嵐が去ってまた嵐が来るらしい。
この島の気候は本当に安定しない。
ただ、嵐はまだじっとしてればいいけど、暑いのはどうにもならない。
もう勘弁だ。その気持ちはみんな同じなんじゃないかと思ってる。
大きな計画が複数進行しているらしい。
謎の石を使ってなんとかする計画と、難破船から発見された設計図を使って脱出用の船を作る計画。
それに片菊の花火計画も忘れちゃいけない。
素材集めは他の人に託すしかないが、俺にもやれることはある。
全てを成功させられるのが理想だ。
きっと俺達ならできるはずだ。がんばろう。
アヒルバトルをした。
今度は俺が戦うことになった。
対戦カードはミミックの『グリード・エルドラド』。ミミックコーポレーションが財力を投じたといわれる脅威の金属性重量級アヒルだ。
そして対するは俺の『フライングタイガー』。炎の力を宿すバランスタイプだ。
フライングタイガー……。
かつて力に溺れかけた俺を見放さないでいてくれた大切な相棒だ。
こんな場所でも力を貸してくれるとは、俺を認めてくれた証拠なのかもしれない。
閑話休題。
フライングタイガーとグリード・エルドラドがぶつかり合おうとした瞬間、グリード・エルドラドがパワータイプであると気づき急旋回するフライングタイガー。
そう、重量級の強みはそこだ。
重量級は肉弾戦にはめっぽう強く、生半可なパワーでは通用しないという圧倒的アドバンテージを持つ。
俺のアヒルはバランスタイプ。正面からでは勝ち目など無い。
だから俺は勝負に出た。
そう、かつて力に溺れていた時に使っていた炎の力。
先輩に貰った力を。
あの時は使いこなせなかったけど……、負けられない闘いがそこにあるから。
だから俺は勝負に出る。
──『バーニング・レッドタイガー』を発動させたんだ。
もはや賭けでしかない。
でも圧倒的で強大な力を超越するためにはこれしかなかったんだ。
それでも耐えるグリード・エルドラド。
まもなく力尽きそうなフライングタイガー。
そして最後の力を振り絞って……。
もうもうと立ち上る湯気の中。最後に佇んでいたのは、フライングタイガー。
俺は、俺達は。
勝利を掴み取ったんだ。
これは想いの力が束になったから掴めた勝利だ。
最後にミミックと熱い握手を交わし今回のバトルは幕を下ろしたのだった。
アヒルバトルに大切なものがなんなのかを確かめられた、俺達にとってターニングポイントとなり得る闘いだった。
ありがとう、ミミック。ありがとう、グリード・エルドラド。
アヒルはみんなで楽しむための道具、あるいは相棒だ。
アヒルバトルを見るたびにそう思うんだ。
俺の魂にふたたび火が灯った……そんな気がする。
ありがとう、フライングタイガー。