Eno.735 漣のギルベルト

着実に進んでるわね!


少しずつ積み荷の準備が進んでるわ。
あんまり手先が器用じゃないから、作るのはほぼサダミツちゃん任せなんだけど……。

この調子ならなんとか全員分のあれこれは用意できそうな気がするわね!


船の建材にする木材もいい感じに集まってきてる。

ほんとに脱出までの道のりが見えてきて、なんだか感無量って感じ……



脱出、で思ったけれど。

この海を越えて、いったいどこにいくのかしら。


別の世界からなんとかって話してるのを聞いたけれど、いまいちピンとこないのよね。
アタシの知ってる海の向こうの何処かに、皆の住んでいる場所があるんだと思ってて……

だってあんなに広いのよ、何処かに繋がってるんじゃないかって。


その一つがここだったんじゃないかって……



自分の知ってる海に辿り着いたとして、どうしよう。



漣の集落に住んでいた・・


もうママの家は無いし、今更戻っても仕方ない。お財布も焼いたわ。
昔みたいにまた誰かからご飯を分けてもらいながら生きる?

いい子にします、頑張りますって。
見捨てないでくださいって?



な~~~~~~~んか嫌んなっちゃったのよね~~~~~~~~



この島に来て、色んなことを覚えたわ。
只人の技術や知恵だなんて、そりゃ口伝で少しは残ってはいるけど……

ここまではっきり知ってるのなんても~地元でアタシぐらいじゃないかしら!!?!?


戻れたら旅にでも出ようかな。

今まで、違うところへ行こうなんて思わなかったの。
この島でやったみたいに、あっちこっちに行こうなんて殆ど思わなかった。

ただ耐えて、生きてればよかった。それだけでも良かったの。
ナイフ一つでなんとか生きて、それでよかった。


良くないわ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


もっといろんなものを見たいし、知りたくなった。

ほんとに……知らない事ばっかりあるんだもの。



今日はキラキラに囲まれて寝ちゃおっかな。
集落の皆が知ったら羨ましがるでしょうねえ~~~~!!