黄金で象られし異本
ああ、何もかもが――赤く染まっていく。
やめろ、やめてくれ。
オレたちから青い空を奪わないでくれ。


……あの青を、いつかは取り戻さなきゃ。
"オレ"という存在がまだ"原典"から分かたれる前からずっと追いかけていた、あの綺麗で無垢な青い空を。
それは、オレの"原典"から持つ、限りなく本能に近い衝動だ。
今のオレをも突き動かすこの力が――
望みに近い形に実ることを信じて、いずれは再び戦いに身を投じるのだろう。
……ここからは、難しい話をしよう。
これを読む者が深みに嵌らないように、
ここではあえてまどろっこしくしているが、許してくれ。
いつしか"原典"から枝分かれし、
"新しい物語"となったオレは、今はオレ自身の"原典"を守るために生きている。
というのも、"原典"が生まれた世界に、著しい時空の乱れが発生した。
その時空の乱れの中で偶発的に生まれたのがオレだ。
"黄金"と呼ばれるその物質は、
"原典"が生まれた世界――竜機世界『ドラマギアス』の歴史を癌のように蝕んでいる。
それも、オレの"原典"が生きているよりも過去の時代からだ。
このままでは"原典"にも歴史改変の影響が波及することは避けられない。
そこで、竜機世界が持つ独自の時空の性質を利用することにした。
時に枝分かれし、時に収束する性質を持つドラマギアスの時空性質。そして別の世界で枝分かれした"原典"のデータの断片の数々。
これらを辻褄合わせをする形でひとつの"異本"となり、オレは生まれた。
オレは"原典"から独立して存在できているが、
それは「自分自身を"よく似た別の存在"として再定義した」オレの工夫があってこそ。
全く同一の存在がそのまま出会えば、待っているのは対消滅のみだからだ。
ともかくこうして、オレはいる。
"原典"『カヴネル・レビン』から分かたれ、
彼女、すなわちオレ自身の物語を守る存在として。
やめろ、やめてくれ。
オレたちから青い空を奪わないでくれ。

「……また、あの夢か。」

「縁起でもねぇよ、こんな時に」
……あの青を、いつかは取り戻さなきゃ。
"オレ"という存在がまだ"原典"から分かたれる前からずっと追いかけていた、あの綺麗で無垢な青い空を。
それは、オレの"原典"から持つ、限りなく本能に近い衝動だ。
今のオレをも突き動かすこの力が――
望みに近い形に実ることを信じて、いずれは再び戦いに身を投じるのだろう。
……ここからは、難しい話をしよう。
これを読む者が深みに嵌らないように、
ここではあえてまどろっこしくしているが、許してくれ。
いつしか"原典"から枝分かれし、
"新しい物語"となったオレは、今はオレ自身の"原典"を守るために生きている。
というのも、"原典"が生まれた世界に、著しい時空の乱れが発生した。
その時空の乱れの中で偶発的に生まれたのがオレだ。
"黄金"と呼ばれるその物質は、
"原典"が生まれた世界――竜機世界『ドラマギアス』の歴史を癌のように蝕んでいる。
それも、オレの"原典"が生きているよりも過去の時代からだ。
このままでは"原典"にも歴史改変の影響が波及することは避けられない。
そこで、竜機世界が持つ独自の時空の性質を利用することにした。
時に枝分かれし、時に収束する性質を持つドラマギアスの時空性質。そして別の世界で枝分かれした"原典"のデータの断片の数々。
これらを辻褄合わせをする形でひとつの"異本"となり、オレは生まれた。
オレは"原典"から独立して存在できているが、
それは「自分自身を"よく似た別の存在"として再定義した」オレの工夫があってこそ。
全く同一の存在がそのまま出会えば、待っているのは対消滅のみだからだ。
ともかくこうして、オレはいる。
"原典"『カヴネル・レビン』から分かたれ、
彼女、すなわちオレ自身の物語を守る存在として。