Eno.101 アストラペの黄金駆動

嵐の先の蒼穹へ

嵐で心が落ち着かねぇ。
外に出た。ボロボロになった。それでも心のざわつきが収まらねぇ。

昔の――"原典カヴネル"から分かれる前のオレは、嵐そのものになって、
ひたすら戦場を駆け抜けて、飛び回っていた。
気が付けば嵐はいろんなモノを巻き込んで、大きく成長した。
それも、オレですら制御できないぐらいに。

楽しかったけど、同時に少し怖かった。
戦場の熱へ盲目的でいることが、恐ろしくてたまらなかった。

だからオレは"嵐の先の蒼穹"を望んだ。
迅雷が闇を切り裂いて、疾風が何もかもを吹き飛ばした後にある、綺麗な青空を。

――けど、あの時はそうはならなかった。
それとも……オレが青空の存在を信じたこと自体が、間違っていたのかな。

けれど、それでも。
今も"終わりの先"を、こうして紡いでいる。
性懲りもなく、ダラダラしているだけかもしれねぇ、けど……

あの時の"答え"がまだ出ていないなら、オレはまだやれるはずだ。
だからどうか、もう一度だけ――いや、何度でも。

オレに、チャンスをくれないか?