Eno.42 終末兵器

にっぽう




──嵐の中にいると心地が良いのだ。

拠点で音を聞くだけでも十分だったが。


臨場感が足りない。

たりないでいる。




◇ ◇ ◇

外に出るのを我慢するよう申し上げていた。

誰よりも出たい自覚があったが。

しかし我慢をしていたのだ。


が、しかし。


今日は。


──今日は。




◇ ◇ ◇


大砲を眺めていた。

大砲のそばにいた。

しどど降る雨も。

鳴き回る風音も。


弱々しくて、やになる。


「…」

それでも。


彼らは、災害を楽しむことはなかった。



故に。


「……」


つまらないと思った。

当たり前と思った。

当然だと思った。



好かれないのだ。