Eno.679 ルナ

祭り

拠点の書き置きになんか書いてあって
レックスの叫んでたから待機してたら
シカがおもむろにドラム缶叩いて店建てて
突然、祭りが始まった

祭り

遠くから眺めたり通りすぎたりしただけで
俺自身は参加した事は無かったモン

いつの間にか大量の串焼きに綺麗な飴に
レックスはカニせんべいを焼いていた

確か通り過ぎた時もこんな美味そうな匂いがしてて
ガラス細工みてぇなこの飴も売っていた気がする

ロシアン串焼きってヤツぁに挑戦してみたら
めっちゃくっちゃ辛くて
シカ曰く山椒たっぷり、だったか

その後リルのねぇちゃんと一緒に酒で辛さを流したが
なんだか辛さも楽しくて
これが祭りかって
皆が楽しそうに騒いでいたのってこれだったのか?

途中、酒で眠っちまったが馬鹿でかい音がしてよ
またレックスがメガホンしてるのかと思ったら
空にでっけぇ花が咲いてた

打ち上がり、燃え咲く花
確かあれは花火ってやつだったか

傭兵時代は仕事に追われてて祭りなんか見る暇も
足を止めて屋台を眺める余裕もなくて
いつも背後で鳴った破裂音に振り返っていた

「ありゃあ花火ってんだ」

不思議そうに見る俺に誰かがそう教えてくれた

急ぎ足で抜ける森の中からでも輝いていた花
アレはたったの一部分だったのか

花火ってのは、こんなにデカくて、音も五月蠅くて
こんなにも綺麗な花だったのか