わたしはわたしの理想になれてたんだ
夏祭りの前、ミナくんに呼び出された。
贈り物があるって。
花火大会の準備とか料理の仕込み、島先生の曲の作詞、色々立て込んでいて、手紙に気づくのが遅くなってしまったけれど、わたしはミナくんに言われた場所へと向かった。
すごく綺麗な浴衣だった。
フリルのあしらわれたレース生地の羽織と、百合の花の刺繍と貝殻を削った飾りがついた、淡藤色のグラデーションが上品な、綺麗な浴衣。
ミナくんが全部作ったんだって。凄いよね。プロみたいだ。
「いずもりクンに、勇気をくれて、ありがとう。今のいずもりクンがあるのは、せららチャンのおかげなんだって」
まったく、何森くんのことでこんな本格的なお礼をするなんて。
ミナくんは何森くんのこと、とっても好きなんだろうなぁ。
でも、もし本当にわたしが、何森くんを変えることができていたのなら。
何森くんを勇気づけることができたのなら。
それは、わたしのアイドルとしての理想で、目標で、夢だったから。
ーーだから夢が叶ったことが嬉しくて、この浴衣を身に纏えば、『理想の鶴岡せらら』になれた気がした。
わたしはミナくんのことも、何森くんのことも好きだ。もちろん、友達としてだけど。ファンでもクラスメイトでもある2人のことが。
だから、わたしはアイドルとしても、友達としても、二人のことを応援したい。
応援させてよ。
背中を押させてよ。
だって、それがわたしの生きがいだから。
『偶像』は本来人を選ばない。
いかなるファンにとっても、同じくらい『特別』にわたし達は映ってる。
そんなわたしが、本当の意味で誰かを『特別』に思ったんだと思う。
貴方達のおかげで、わたしも理想になれたから。
貴方達が変われたみたいに、わたしも変われたから。
だから、たとえ他のファンを敵に回してでも、わたしは貴方達の幸せを応援し続ける。
高校生は、クラスメイトのことを特別って思っていいんだよ?


贈り物があるって。
花火大会の準備とか料理の仕込み、島先生の曲の作詞、色々立て込んでいて、手紙に気づくのが遅くなってしまったけれど、わたしはミナくんに言われた場所へと向かった。
すごく綺麗な浴衣だった。
フリルのあしらわれたレース生地の羽織と、百合の花の刺繍と貝殻を削った飾りがついた、淡藤色のグラデーションが上品な、綺麗な浴衣。
ミナくんが全部作ったんだって。凄いよね。プロみたいだ。
「いずもりクンに、勇気をくれて、ありがとう。今のいずもりクンがあるのは、せららチャンのおかげなんだって」
まったく、何森くんのことでこんな本格的なお礼をするなんて。
ミナくんは何森くんのこと、とっても好きなんだろうなぁ。
でも、もし本当にわたしが、何森くんを変えることができていたのなら。
何森くんを勇気づけることができたのなら。
それは、わたしのアイドルとしての理想で、目標で、夢だったから。
ーーだから夢が叶ったことが嬉しくて、この浴衣を身に纏えば、『理想の鶴岡せらら』になれた気がした。
わたしはミナくんのことも、何森くんのことも好きだ。もちろん、友達としてだけど。ファンでもクラスメイトでもある2人のことが。
だから、わたしはアイドルとしても、友達としても、二人のことを応援したい。
応援させてよ。
背中を押させてよ。
だって、それがわたしの生きがいだから。
『偶像』は本来人を選ばない。
いかなるファンにとっても、同じくらい『特別』にわたし達は映ってる。
そんなわたしが、本当の意味で誰かを『特別』に思ったんだと思う。
貴方達のおかげで、わたしも理想になれたから。
貴方達が変われたみたいに、わたしも変われたから。
だから、たとえ他のファンを敵に回してでも、わたしは貴方達の幸せを応援し続ける。
高校生は、クラスメイトのことを特別って思っていいんだよ?


「結局、ミナくん、来なかったなぁ……
せっかくスペシャルライブやったんだけどなぁ」