漂流日記 伍
全ての荷物が帰ってきたわけではないが、回収できる分は取り戻せた。…ということにしよう。
「『先生』から貰った本が無事で良かった。
……彼らにも感謝だ」
あの時、皆が来なければ確実に流されていた。元も子もないとはまさにこのことで。
垣原に話せばなんと言われることか。……いや、怒るまい。手を叩いて笑うか?そんなところだろう。
「さて、と」
次こそはこいつらを安全に運び届ける。
造船だのなんだのと話していたな。遭難からの2回目航海で沈んだ時のことを思い出した。
…今度の航海はなんとかなるだろう。力強い面々が集まっているのだから。