レムリアの外套
『研鑽重ね究めた我が術が果ては、やがて海とひとつとなり、多くのものを蓄えるであろう。
外海の糧を飲み、富める海へと成った暁を我が見ることは叶わぬが、我は既に満たされた。
沈みゆく我が故郷レムリア、この碑に刻み記し、かの海へと遺さん。
どうか、意志なる晶を手にこの碑文を読む者が現れんことを祈る。』
***
"かつてこの海にはとても栄えた国があって、
その国には気持ちや心をエネルギーの結晶にする技術があったそうな。
やがてその国は原因不明の洪水で沈んでしまうのだけれど、
今でもたまに透き通るような宝石が浜辺で見つかるとかなんとか……"
***
世界の枠を越えてあらゆるものを飲み込む海の世界。
沈みゆく故郷のため、途方もない術を成した何者かがいる。
その者たちの意志があの結晶体なのだとしたら、
限定的とはいえ時を遡ることを可能にしたのも分からなくはない。
ここにいる漂着者たちは、本来持つ能力を発揮できない様子の者が多い。
技能自体はある程度行使できるところを見ると、
一定の水準を超えた力だけが吸い込まれているように思える。
ただの人間であればそのままに、それを超えるものは人並みに。
この島で異質な者たちの協力関係が自然と成っていた理由でもあろう。
この取り込む力の源がどこかは定かではない。
しかし、世界全体に影響を与えている術ならば、
その欠片くらいはこの世界の産物に宿っているかもしれない。
都合の良い期待はしていない。
だから石も求めない。
それでもここに来た意味があったと、
そう思える未来があるのなら。
外海の糧を飲み、富める海へと成った暁を我が見ることは叶わぬが、我は既に満たされた。
沈みゆく我が故郷レムリア、この碑に刻み記し、かの海へと遺さん。
どうか、意志なる晶を手にこの碑文を読む者が現れんことを祈る。』
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"かつてこの海にはとても栄えた国があって、
その国には気持ちや心をエネルギーの結晶にする技術があったそうな。
やがてその国は原因不明の洪水で沈んでしまうのだけれど、
今でもたまに透き通るような宝石が浜辺で見つかるとかなんとか……"
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世界の枠を越えてあらゆるものを飲み込む海の世界。
沈みゆく故郷のため、途方もない術を成した何者かがいる。
その者たちの意志があの結晶体なのだとしたら、
限定的とはいえ時を遡ることを可能にしたのも分からなくはない。
ここにいる漂着者たちは、本来持つ能力を発揮できない様子の者が多い。
技能自体はある程度行使できるところを見ると、
一定の水準を超えた力だけが吸い込まれているように思える。
ただの人間であればそのままに、それを超えるものは人並みに。
この島で異質な者たちの協力関係が自然と成っていた理由でもあろう。
この取り込む力の源がどこかは定かではない。
しかし、世界全体に影響を与えている術ならば、
その欠片くらいはこの世界の産物に宿っているかもしれない。
都合の良い期待はしていない。
だから石も求めない。
それでもここに来た意味があったと、
そう思える未来があるのなら。