Eno.101 アストラペの黄金駆動

分隊長とオレ

パーティーを終えて、オレが船に気が付いて砂浜まで駆け下りたら、
そこには"調査隊の分隊長"こと――リリル・セイルがいた。

「あなたは……ス、ストラさんっ!?」

「お、マジかよ! 分隊長じゃん!!」


とりあえず元気をアピールしようと、オレは手を振ってみせた。

「今そちらに……きゃあ~っ!?」

「――あっ」


オレは分隊長が船から颯爽と降りようとして、間違えて海に落ちそうになるのを見た。

「……よっ! 危ないところだっt」

「ふ、ふええ~っ!?


下にいたオレが受け止めたのはいいが、
うっかりお姫様抱っこになってしまったので、分隊長の顔は真っ赤になってしまった。
この瞬間は誰にも見られなくてよかった。

「ふぅ……すみません。もう、散々探してたんですよ!?
 そろそろ"海の流入期"ですし、生きてたら急いで見つけなきゃって……」

「そっか。ちょうどいい時期に気づいてくれてよかったぜ」

「あんなに賑やかにされたら、嫌でも気づきますよ!
 あなたの声も、花火の音も島から聞こえたんですからね!」


分隊長は自分の耳を抑える仕草をした。
やっぱりパーティー作戦は効果覿面だったらしい。

そして、分隊長は神殿や石像を指差した。
たしかあれは、シャンゼが建てたんだっけ?

「おまけにすごく大きな石像に神殿まで!
 ……まぁ珍しいことではないのでいいでしょう」

「ともかく、我々もしばらくは準備致しますので、
 やり残したことがありましたら、今のうちに終わらせてくださいね。」

「島の皆さんのことは、あなたにお願いします!」


そう言い残すと分隊長は、慌ただしく船に戻っていった。
オレが島で元気にやってるのを見て、安心したのかな。
途中でまた転びそうになったのを見ちゃったけど。

ひとまずは、分隊長の言った事に従おう。
みんなとの残り少ない時間だ。何して遊ぼうか。