Eno.152 ハイドランジア

おぼえていること

事の発端はたまたま訪れた宇宙生協で、たまたま引いた福引。
普段だったらそんなことしなかったんだけどな。

そこで「一等:水の惑星で光速ツアー券」が当たったんだ。

今思えば、「当たってしまった」が正しいかも。

暑い日差し、濃い青の海、真っ白い砂浜。

出不精の種族ボクが珍しく、そんなバカンスの星を夢見ながら乗り込んだ宇宙船は、悪くないものだった。と、思う。

悪いのは運だけ。
そう、不運なことにデブリの嵐に見舞われて……


けたたましく鳴り響くブザーの音。
チカチカ光る毒々しい色のライト。
激しい衝撃。


最後に覚えているのは、それくらいだ。