Eno.550 ガブリエラ

むかしばなし

憎き夜の陽、私の目の前。
現れた時には遅かった。

私の家族は、みんな死んでいた。

「我が下僕にもなれぬ軟弱な者たち」

愛する家族。嘲笑われた。
踏みにじられた肉塊たち、笑顔を思い出す。

銃を構えた。
あいつの方が早かった。

抱擁。口付けた。
……吐き気のするほど、甘い香りがした。

「お前は我に相応しい」
───使徒ガブリエラと名付けられた女は、熟練した奇跡で民を驚かせた。

……嗚呼、酷い話。