Eno.756 クラリス・パーペチュアル

船が来て島が沈む

救助船が来たらしい。
アトラスが大声で、そう教えてくれた。

島が沈み始めている。
恐らく、今日中にはここも海になるだろう。

でもまだ、もう少しだけ、時間は残されている。

ロカは安心して、この島で生き延びれただろうか。
失礼ながら、私以外の他の遭難者を見て、何となく彼が一番慌てそうだったから。
こうした過酷な環境では、冷静な判断ができなくなったら終わり。
焦って無駄な行動をし過ぎれば、待っているのはだから。
そうならないように、私は今まで動いてきたつもりだけど……余計なお節介だったら、失礼だったかな。