真実の書 二十頁目
『孤島脱出』号へ乗り込む前に、
もう一度荷物の点検をする。
カイト君からもらった、
超安全眼鏡ケース(剣付属)付き孤島脱出ツールが一つ。
サウナ我慢大会で優勝した時にもらった、
悶絶灼熱サウナ大会記念★爆裂ヒトデパウダー漢方(苦)が一瓶。
愛庵君からもらった、
サッカーボーンルとH〇T LIMITの衣装が一つずつ。
後は、このシマで交わした約束をメモした紙が一枚。
その内訳はメンズメイク、ゲーム、映画……。
僕らの怒涛のような一週間が、今終わろうとしている。
その最後を締めくくるであろうマジックショーは、
それに相応しい賑わいを見せた。
マギー一門と稲川淳二。
空を舞うススギ君と、ミイラ化するパトラ君。
そして墓地に送られる三匹のオカピと城之内君……。
いや……あの……、うん。
それはそれとして。
御伽屋君が開いた新たなる扉は、
僕らにこの海の記憶を垣間見せた。
全てを飲み込む貪食の海……。
僕ら全員が生き残るだけの物資に溢れていたのも、
きっとそれが原因だったのだろう。
僕らを育て、養ってくれた海。
しかし、今やその水位は上がり続け、
ここに居られる刻限は、刻一刻と迫っている。
ここでの僕らの生活が、
この海にどんなものを残したのか……、
それは僕らには分からない。
けれど、ここで得たもの、学んだ事……。
それらはきっと、僕らの胸に刻まれたまま、
ずっと残って行くのだろう。