遭難日誌その7~みちる編

遭難七日目。
そう、遭難してから…一週間が経過した。海面の水位は上がり、シマも少しずつ沈み始めてる。
昨日、船が完成した際に巡回している別の船がやってきて、このシマに留まってくれた。先程、齋藤さまがその方々とお話をし、私達の船を動かしてくれることが決定したのだ。
そう、もっと簡単に言うならば……私達は、日本に帰れるのだ!
尤も、私達は十分準備をしたのですから、頑張って帰れるとは思うのですが…
今は、こうして星空を眺めながら、最後の夜を過ごしている。
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「………」
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齋藤さま。
羯磨さま。
猫ちゃん。
ディーさま。
十野さま。
御神凪さま。
紋所屋さま。
シアンちゃん、クロワくん。
アザゼルさん。
影で活躍してくれた海藻。
そして、シスター。
短いようで長かった、1週間の無人島での生活。
彼らのおかげで、わたしは運命は大きく変わった。世界から見れば、ちっぽけで小さいことだろうが、それでも、わたしは選んで正解だったと思う。
…嘘、本当は、まだ自信がないの。
学校にいた時と同じ。どんなに成績が良くても、クラスメイトの陰口だけがずっと心に残る。シスターに言われた言葉も、それと似ていて、沢山の希望を皆様から貰ったのにその言葉もまた忘れてはいけないような気がして、今も胸の中に留まっている。
忘れてはいけない。わたしが紋所屋さまに助けて貰うことばかりに甘え、何かの拍子で踏み外してしまうことだって、有り得る。…きっと、そういうことを言いたかったんだ。シスターは。
……こうして書き上げていても、段々考えがネガティブになってしまう。わたしったら、結構考えすぎな性分なのかもしれない。
でも、これから変えていくんだ。
だって、まだ始まってない。これからだ、シマの外に出てから、わたしの人生は新しく始まるんだ。
そうだ、別のことを書こう。
御神凪さまの連絡先とか、紋所屋さまと羯磨さまの事務所の住所とか、ええっと確か…
(以下、教えて貰った連絡先などが書かれたメモの記述)
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「…そういえば、シスターと最後に何かやり取りをした気がしたけれど…あれは、何だったのかしら…」
・・・

「…な、なんだか思い出そうとすると恥ずかしい気がするのだわ…っ!あまり深く考えない方がいいかしら…」
少女はそう言いながら、無意識に腹部を撫でたのだった。
そう、"まだ"無意識に、そこに手を当てて。