Eno.392 キリル・クリロフ

乗船

あらかたある事をやり終え、救助船へと乗り込む。
無事に荷車まで作れて良かった。かなりギリギリだったが。
手に入れた海水は51単位。
……やはりドラム缶がもう少し欲しいところだったな。
まぁ、汲む時間も含めてギリギリだったのだから、どのみち間に合わなかったかも知れないが。

ともあれ。
この島ともお別れだ。
ここで過ごした日々は……楽しかった。
そうとも。非常に楽しかった。

何の気兼ねも無く、ただただ島の開拓と生活の充実に全力を振り絞れる。
それだけに集中した上で、周囲とも協力できる日々の、なんと楽しかった事か。

だが、帰らねばならん。
仕事を引き受けているからというのもあるが。

……私が生きて、やるべき仕事があるのは。
電子レンジの変化によって原型を留めなくなりつつある。
しかしそれでも、自然に抗い生きる事だけは変わらない、あの場所なのだから。