無題。
「……」
「私、物語の『余地』が好きなの。
だから文字を書いて本にして、人に見てもらう」
「『余地』への答えは用意しない。ええ、なくていいわ。
私は君の考えた先が知りたいから」
「ほら、誰も彼もお話を書いたり、描いたりしないでしょ?
でも。人が創ったものを読んだり、見たときに……
ほんの戯れでも、きっと考えることがある。
描かれていない物語の隙間を、空白に嵌めるためのピースを」
「それがどんなものであったとしても。
人の頭の中で創られた、私の求めるすばらしいもの……」
「……結局、私はどんな話を書くのかって?」
「ひ~~みつ!
ほら、ちょっと考えてみてよ。
的外れでも笑ったりしないから! ね、聞かせて」
「君はどう思った?」