不思議な石からできた何かよくわからないものは、結局何なのかはよく分からなかったけれど、花火よりも優しい光で、夜空を照らしてくれた。
マナぴの笑顔がとても晴れやかで……もしかしたら、モヤモヤした何かを、空へ連れて行ってくれたのかもしれないと思った。

水位は上がり続け、波も落ち着いてきて、いよいよ救助船が出る時間が近づいてきたけれど、みんなに渡すものはなかなか決められなかった。

マナぴが持ってきたペンライト、倉庫に置きっぱなしだったから、もし……と思って聞いたら、譲って貰えることになった。マナぴの世界のものを貰えるのは、とても嬉しい。

拠点で悩みながら、書き置きや倉庫に残っているものを見て、だいたい作れそうなものは浮かんできたけれど、どれを誰に渡そうか…………とても悩んだ。

●書き置きに描かれたマッチョなウサギとかを描いた「なかよぴよぴよカップ」を2つ。これは、マナぴとサメちゃんに。
これを4個……5個作れたら、良かったのだけれど。粘土も時間も足りない。

●サメのぬいぐるみ。これは、ホッシーに。
……コリぴは貰っても困るだろうし……っていうと、消去法みたいだけれど。ホッシーに渡すなら、もっとキラキラしたものの方が良いのかなとも思ったけれど、この島らしくて、ぬいぐるみにできるものだと、サメかなって。
衣服を縫うか迷ったけれど、どんな服にしたら喜ばれるのか、全然分からなかったので、結局私が貰ったら嬉しいものにしてしまった。

●ナイフ
コリぴに渡すものが、1番……喜んで貰えるか、分からなかった。きっと彼なら嬉しいって笑顔で言ってくれるとは思っていたけれど。
受け取ってもらえて良かった。彼の行く道に加護がありますように。

-----------

●金貨
私、財宝の類、何も持ってきていなかった！
……このサメちゃんから貰った金貨は絶対に売ったりできないけれど。間違いなく「宝物」だし、持ち運ぶのも簡単だし、壊れないし。
そして、持ち帰ろうとしている「船の設計図」に、サメちゃんのサインを書いて貰った！書き置きで見たときから、紋章みたいで素敵だと思っていたので、とても嬉しい。『ベルへ』って書いてくれたのも嬉しかった。

●ペンライト
マナぴが持ってきた、異世界の技術で作られた灯り……という点でも興味はあるけれど、この島で探索するときに、足元や手もとを照らしてくれた、心強い、優しい光。

●魔法の銀杯
銀杯に、ホッシーが魔法をかけてくれたの！星魔法が使えるとは聞いていたけれど、魔法の品が作れるなんてすごい……！
水を注いだら星がキラキラ出る、素敵な杯。
この島でのホッシーとのたくさんのキラキラな思い出を、いつでも思い出せそう。

●キラキラ草☆ぬいぐるみ
自燃草ジネンの花……キラキラ草をコリぴがぬいぐるみにしてプレゼントしてくれた。船の上では花を愛でることはないだろうからって考えてくれたことが嬉しい。

この7日間で、宝物が、たくさんになった。