Eno.549 雪島ススギ

*ススギのおわり

……実は臨海学校、あんまり行きたくなかったんだ。

ススギはこういうとき、いつも一人で先生のところに行ってお風呂とかに入ったり、寝たりするから。

今回は特に、海で遊ぶ時間があった。

好きな水着を着ていいから参加してみないか、って先生に言われて、一応持ってきたけど……。

でも、本当はあんまり、着たくなかった。

いつもは制服で誤魔化してても、水着というのはもっと薄くて、

ちがうのが ばれて しまうから。



もうひとつは、臨海学校から帰ってきた後の用事があるから。

病院に行って、どっちになる治療を進めるのか決めないといけない。

ススギの年齢だと遅すぎるくらいだって言ってた。

ススギがずっと、嫌だって駄々こねてたからだ。

もうそろそろ始めないと、健康に害があるとかなんとかかんとか。

だからススギがススギなのは、もうそろそろおわり。

……………………。



帰らないといけないな。

パパとママに会いたいな。

どっちかなんて決めたくないな。

自分の身体が好きなわけじゃないけど、

どっちかになるのもなんか違うんだ。



わがままでごめんなさい。