改造人間の幕間
《周辺人物録》
【アスエリオ・
リーヴァンロッド】

魔局の改造人間。父さんも母さんも姉さんも改造人間で、魔局長曰く“純粋培養”。他の仲間たちとは違って、外の世界を知らない。作戦で行くか、おはなしで聞くか、ぐらいしか
魔銃ヴィオレ&魔銃ユグノア。二丁の銃に自分の魔力から生成された弾丸を込めて放つ、特殊な銃使い。普通の弾丸も込められるけれどそもそも、拳銃というものが一般化していない。あれは機械の国、イグノシアの試作品的な技術だっけ
私はその時の必要に応じて様々な弾丸を生成することが出来る。攻撃に補助に妨害に回復。得意なのは攻撃と妨害だけれど、島に来た時に私が持ち込んでいたテントは補助だった
その弾丸は、刻紋弾と呼ばれている
銃がなければ意味のない異能。その代償は寿命。デイズほど短命ではない自覚はあるけれど、長生き出来ないことは知っている。私は少しずつ命を削りながら戦ってきていた。
一度に削られる寿命はそこまで多くないけれど──塵も積もれば山となる、でしょう?
この代償は、私と魔局長しか知らない。誰にも教える気はない
◇
私は“ジェミニ”のメンバーの中で、一番、人を殺している。だってこの異能は便利すぎた。私ひとりに内密で下される作戦もあった
一度、罪なき人を殺してしまえば、もう元には戻れないとか誰かが言った。私がいつか死んで冥界に行ったのなら、心なき奴隷として、冥界でずっと働かされるのかも。少なくとも、誰も殺していないティアリーと同じところには絶対に行けない
私の手は、血で汚れすぎたんだ
何人殺したのか、
もう分からなくなっちゃった
◇
外の世界を夢見ていた。空に海に憧れていた。いつしか笑えなくなっていたけれど、本当はいっぱい笑いたかった
……この島で、少しは叶ったかな。私、確かに笑えたよ。感情を封じてただけで、殺して無くしてしまった訳では、ないもの
この青い空を見ていれば、希望を抱けるような気がする。ねぇ霧と灯台の神様セインリエス、私たちを導いてくれるでしょう?
今なら、未来を信じられる