Eno.326 アイーク

EP4:ぼんやり

甲板で交わされてる会話をこっそり聞きながら。

救助船に2人。
沸騰号に17人。

これらは、助かった人数。
同時に、最後まで島で足掻き続けた人数。

顔を出さずとも、喋らずとも
ちゃんとメシ食って水飲んでなんかしてるヤツってのは見ればわかる。

逆に言うと、やってないヤツのこともわかっちまう。
そして、何らかの事情でそれが出来ないのか
それとも敢えてそうしないことを選んだのか
そこまでを外から判断することは出来ない。

いずれにせよ、船には自分の足で乗らなければならない。


気付かなけりゃよかったのかな。
でも、気づいちまった以上、放っておくことは出来なかった。

無償の善意なモンか。あれはオレのわがままだ。
放っておいたら後悔する。ただそう思っただけだ。
(めんだこさんに食べ物と水を与えたのも、動機は同じだった。
まあ、彼女は拠点に姿を見せてたから、オレが行かなくてもいずれ他の者が同じことをしたとは思うが)


……まだ、船旅は、続く。