Eno.383 梟澤 福尾

自分らしさ

小さい頃、容姿でいじめられてた
男の癖に女みたいだーって、よくある奴。

その日も何時も通り、帰り道でバッグとられて泣きそうになってたら
同い年くらいの男の子が助けてくれたんだよね。もうちゃんと顔も覚えてないんだけど……。

「けっ、口ほどにもねーな。……んで、これお前のであってる?」


「あ……う、うん。……あの、ごめん、ありがと……。」


「良ィよ別に、目についただけだし」



その人、ぱぱーっと簡単に三人のしちゃってさ。鞄取り返してくれて……
名前聞いたりとか、仲良くなったワケじゃないんだけど。
ただ、ちょっとだけ話を聞いてもらったりして……その時に言われたんだ。

「あァ?……男っぽいとか女っぽいとか、別にどうでも良くねェか。
 自分がやりてェようにやんのが、一番だと俺ァ思うけど」


「"誰かに言われたから"とか、"人と違うから"とか
 それを言った周囲の奴等がお前の責任を取ってくれんなら話は別だが……違ェだろ。
 
 周りなんか気にせず走り抜けた後で見える景色もあると、俺は思うぜ」



「其れにお前、結構綺麗な顔してるしな。頑張りゃあアイツ等見返せるかもだぜ」



……結局、その後二度と会わなかったけど。
知らない人に言われたアレに救われたんだよねぇ。

別に俺は、可愛くて良いし、綺麗で良いし、格好良くて良い。
だって全部なりたいんだもん。
俺は俺の侭に、我が儘に、自分のやりたい事をやるんだ。
そのお陰で今は彼女も出来たしね!イェーイ、ピース。

……だから他の皆も、そうであってほしいな。
貴方は貴方の侭で、貴方が望むように
歩いていける事を俺は願っています。