【漂流の記録──如月学園高等部2Bほか】
救助船が来て、海に出て。間違ってお酒飲んじゃったりみんながお酒隠し持ってたりだとかプチ騒動があって。やがて日常へ戻っていく。
あの時に作ったご馳走は、結局食べる暇なかったな。まだ腐らないなら帰ってから食べようか。おれひとりじゃ食べられる量でもなし……帰った後で、クラスのみんなで宴会でもする? おれは少食だけれど、いっぱい食べられる人、いるよね……。
色々あった漂流生活。嵐の日は倒れてた。でも抱く結論は、「楽しかった」だった。
あんな生活、もちろんしたことはなくて。不安ばかりだったけれど、みんなと一緒だったから楽しめた。いっぱい作った料理、みんなで建てた様々な建造物、最後に打ち上げた花火。思い出が、たくさん。
この不思議な思い出も、おれは忘れないのかも。これは本当に起きたことなのかな。たとい夢だったとしても、こんなに面白い夢、忘れるものか。

「……楽しかった、なぁ」
何処までも青い空と広い海。
冴渡の島のような鮮やかな太陽に、
刹那のまぼろしが揺れて消えた。