Eno.181 キリエル

エピローグ

天界に帰った私たちは、上官のもとでお叱りを受けた。

とりあえず2人とも、無事天界に帰還できたみたいで何より。…とはいえ、こんな不具合地上への誤転送が起こるとなると、この転送装置は開発中止だな…



それとキリエル、今まで「余計な行動は謹め」と散々言ったはずだが?うっかり堕天使にでもなるようなことがあったら、タダでは済まさんぞ…



どんな処分が命令されるのか。私の膝は震えている。

しかし!そんな環境下でもキリエルが同じ境遇の仲間と協力し生き延びたことは、大変素晴らしいことだ。我々も様子を魔方陣越しに観察していたが、人間界の研修も積んでいない天使が初めての地上でこのような行動ができるということは相当少ないであろう。



(あれ…?上官様にまで遠回しに馬鹿にされてる…?)



よってキリエルとその配下天使軍一行を、新たに地上外回り任務につかせることを任命する!



地上外回り任務。
それは人間界の研修を積み、ある程度の実績を残した天使とその一派しか務めることのできない任務だ。
つまり私の7日間の無人島生活が、研修の実績と同等であることが認められたという訳である。

普通の常識ではあり得ないスピード出世、これには私も驚きです…



そうね。何はともあれ堕天とかじゃなくて本当に良かったわ…



クマムシ並みに生命力の強い貴方なら、堕天しても普通に生きてそうですけどね…



よし、これから部下たちに報告しに行くわよ!今日の夜は宴会ね!



って、ちょっとキリエル様~!早速浪費しないで下さいよ~…!



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そう言って、2人の天使は無事帰還を喜びながら天界を飛び回るのであった。

もしかすると、キリエルたちは今後、我々の側で人間の営みを見守っているかもしれない。
はたまた、再び無人島に流される…なんてこともあるかもしれない。
それは、彼女たちの新たな冒険譚次第である。
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…で、この拾ってきたアヒルのおもちゃは一体何に使うんですか?



おしまい